6月の陽だまりの会

今回も 1部−「親子・兄弟姉妹など血縁者」、2部−「夫や妻などパートナー」に分けた。

今回は初めて参加される方や男性の参加者もいつもよりも多かった。

1部では、当事者を支える家族が年を老いていく中、お金の問題や日常生活など、どのように自立をさせたら良いのかが話し合われた。また、障害年金についての話もされた。

・お金は親子の間でもきちんと線引きをし、せがまれてもお金を出さないという強い態度も必要。

・家族に日常生活全般(家事、掃除、料理など)において依存している場合、いずれ家族が年老いてそれらが出来なくなった時に困らないように、せめて自分のことだけでも出来るように、あの手この手でいろいろ考え工夫して、手伝ってもらうようにする。
その時には、綿密に計画的にすることが大切。

2部では、たくさんの意見が出された。

・混合状態での対応はどうしたら良いのか−話し合いではなかなか解決策は見つからず。*混合状態: 混合エピソードでは抑うつと躁あるいは軽躁の特徴が交じり合う。最も典型的な例は,躁病の絶頂期から涙もろい状態に瞬時に転換するもの,あるいはうつ期における観念競合である。双極性障害患者の少なくとも3分の1では,エピソード全体が混合性を示す。一般的な病像は,気分変調性の興奮気分,涙もろさ,睡眠時間の短縮,観念競合,誇大妄想,精神運動性の落ち着きのなさ,自殺念慮,迫害妄想,幻聴,決断困難および錯乱からなる。この病像は,気分変調性躁病と称される(すなわち,顕著な抑うつ症状が躁病性精神病に重複する)。→双極性障害: 気分障害: メルクマニュアル18版 日本語版 引用

セカンドオピニオンの大切さ−今かかっているクリニックや病院や入院で疑問があるときにまずはその医療機関に聞いてみることは当然であるが、釈然としない場合は、セカンドオピニオンを用いることにより疑問が解決されることも多い。

・義理の両親の無理解−結婚してそれほど年数が経っていない夫婦には、この問題が大きな問題として降りかかりる。結婚生活が長くなると、義理の両親も息子や娘の病気について気づくことも多い。義理の両親を、味方につけることが出来ると手伝ってもらえる機会も増えると思う。(何でも口を出すということもあるが)

・距離の取り方−暴言が止まらず困った時にトイレに立つなど一瞬その場から離れる〜出張など仕事の都合で距離を取る〜実家に少しの間だけ帰るなど。

・主治医との信頼関係−当事者と主治医、家族と主治医との信頼関係が築ければ、いろいろな場面で相談できる。

・結婚当時の夢や目標、または病気前の人柄に魅かれて結婚したが、病気によってその夢や目標を追いかけられなくなるかもしれないし、病気によって人格が変わってしまうこともあるかもしれない。それらの夢や目標、病気前の人格を一度捨て去り、今の生活に見合った目標や希望を持ち、また、今の人格の良さを見つけるようにすることが大切である。

・家族がどんな状態であっても希望を捨てずに、日々お互いに少しでも成長することを望んで生活する。

・家族に気分障害の家族をもつことにより、病気を理解できるようになった、病気を持っている人を認められるようになったなどの意見が出された。

家族の支えがあるから、当事者も頑張れる。その家族が元気でないと当事者を支えられない。当事者の病気に巻き込まれて家族の精神状態も不安定になることがあるが、まずは自分の健康を第一に、そして自分だけの時間を持つことも大切である。

あらためて当事者を支える家族の大きさが分かった家族会だった。